潤徳日記

 春休みに入り、来年度の準備もはじめております。昨日は理事長と入職式の打ち合わせをいたしました。辞令の点検やスピーチの内容のすり合わせなどを行いました。そして、理事長は本校の歴史を、私は本校の今を取り上げることとしました。新任の皆様に女子教育のよさが伝わり、これから女子教育を実践するにあたり、こんなことに挑戦してみたいなという想いが浮かんでくれればと願っております。

 私自身は大学時代に理科の教員免許を取得し、卒業後すぐにこちらに勤務しました。昭和の終わりのバブル時代でしたので、一般企業の就職もよく、教員免許を取得しても教員にならずに一般企業に就職する同級生も多くおりました。そのような中ではありましたが、当時はもちろんのこと今でも、教員の道を選び、潤徳に勤務できたことに感謝しております。

 勤務はじめの頃は授業がままならず焦りを感じましたが、先輩教員のみならず、授業を受けている生徒たちが励ましてくれたこともありました。はじめてのクラス担任を担当し、自分のふがいなさに落ち込んでいると、家庭科の調理実習で作ったお料理を持参しながら、「体調悪いのですか。私たち頑張って作ったから試食して下さい。元気になって下さい。」とさりげに励ましてくれる生徒もおりました。たくさんの保護者、卒業生からも温かな言葉をたくさんいただきました。

 教員そのものがはじめてであったり、教員経験があっても女子校がはじめてであったりと新任の方々もそれぞれかと思います。皆様がご自分のお持ちの力を発揮し、周囲の方とも協力し、生徒の成長や学園の発展に寄与され、そのことで充実感を感じていただければなと考えております。