日常ブログ[美術デザインコース]

1年生デッサン課題「手を二つ以上構成」優秀作品と講評

2018.7.30

こんにちは!

木炭の石膏デッサンに続き1年生の授業で初めての鉛筆デッサンのモチーフは「手」でした!

手はとても身近ですが最も複雑なモチーフのひとつと言っていいほど難しいものです。様々な表情を持つ手だけにそれぞれの着眼ポイントの違いで表現にも幅が生まれます。また描き慣れてくればそれなりにポイントが分かってくるモチーフです。それを早めに掴んでいければそれだけ色んなところに時間を使う余裕が生まれます。

一年生のみなさんも慣れないうちは自分の手を描くのを習慣化してみましょう!

 

では今回の優秀作品の講評です。

 


画面での手首の切れ方をもう少し慎重にできれば自分の目線から見た両手の印象をさらに臨場感をもって伝えることができた気がする点が惜しいです。ただ二つの手のポージングの美しさや手の持つ柔らかな表情などはよく反応していて調子の幅も豊かで皮膚の質感まで感じ取れる描写などがとても魅力的です。(河邊)

 

 

構図・配置のセンスと手のポーズに伸びやかさ、繊細さが伺えます。モチーフの細部までよく観察され描写も丁寧で色の幅もありますが、やや表面的で立体物としての意識や構造感が少し弱く、手の平や指の厚みが薄く感じられます。右手ももう少し描き込みが欲しいところです。手の素描を色々な角度から試みて形態や特徴を把握し、記憶で描ける部分も増やせると良いでしょう。(山本)

 

 


構図の取り方としては少し緊張感が弱めですが画面をうまく使えています。全体の動きや強めのタッチや調子で目を引くデッサンになったのではないでしょうか。右利きなのか、若干左手に比べると、右手の観察が弱くなってしまった印象です。手のひら側は確かに難しいのですが、指の向きやつき方、手のひらと手首のつながりまで、さらに意識が必要ですね!(佐藤)

 

 

構図がやや下に寄ってしまいましたが、小指の重なりやそれを繋いでいる糸との関係性がうまくきまっていますね。手以外のモチーフを取り入れるという積極的な姿勢が成功していると思います。鉛筆の色味も多く使えていますし、丁寧に観察して描写していることが伝わってきます。描き進める段階で光の方向を設定し、意識しながら描くとさらに見やすい画面作りが出来ると思います。(光廣)

 

 

光を感じさせるいいデッサンです。白い背景を空間として感じさせる反射光のとらえ方などがとてもきれいですね。第一印象で雰囲気を感じさせてくれるのは良い点ですがよく見ると構造的な形のずれや手の複雑さまで迫りきれていない点があるので、次回は光の雰囲気も大切にしながらもっとモチーフにも迫ってさらに説得力のあるデッサンを目指していきましょう。(河邊)

 

 

形・構造・色・構図など総合的に高い技能を持っています。形の捉え方は習得していますが、形態が少し面的に見えます。描き込みの段階で有機的で柔らかな手の表情をもう少し捉えられるようになるとさらに良くなるでしょう。欲を言うと絵の見せ場で色の対比を強める等、少し演出を試みても良いですね。現実ではシャイな人も絵の中では饒舌に雄弁に魅力的に語って良いのです。(山本)

 

 

上の余白がやや気になりますが全体の流れや、関係性にしっかり気を使えていて奥深い構成になりました!特に右下の方の手ですが、動きの緊張感や空間、特筆したいのは手前に折れた指と手のひらの間の空間は良く決まっています!それに比べるとやや上の手の奥柄のやりとりが少なかったかなと言った感じでしょうか、空間が噛み合ないように感じてしまいました。抜け目なくすすめていきたいですね!(佐藤)

 



鉛筆とは思えない独特の調子使いで、一般的な鉛筆デッサンのやり方にあまりとらわれず強い黒さを擦りこんで作られた色味は一見して他とは異なる強さがあります。またこの強い調子とともに手の存在感を強めているのが手の肉々しさや皮膚感まで感じさせるほどの執着的な質感描写です。構成としての狙いが素直すぎるところは今後の課題かもしれませんが、この並々ならぬ手の存在感を強調するという意味では敢えてこのくらいてらいのない構成が逆に良かったのかもしれないとさえ考えさせられてしまいます。(河邊)

 

以上一年生の一学期でした。夏休みのデッサン課題も手がモチーフなので今回の経験を生かしてくださいね!二学期も期待しています!